春の花粉症が落ち着いたと思ったら、初夏になってもくしゃみや鼻水が止まらない……そんな経験はありませんか?この場合、イネ科の植物による花粉症を疑ってみるべきかもしれません。イネ科の花粉症は、スギやヒノキといった春の花粉症とは異なる時期に発症し、特有の症状が見られることがあります。
この記事では、代表的なイネ科植物の特徴や、イネ科花粉症の対策について詳しく解説します。
イネ科の代表的な花粉症原因植物
ススキ
ススキは、秋の風物詩として知られる植物で、9月から10月にかけて花を咲かせます。ススキの花粉症は、春のスギ花粉症とは異なり、秋の季節に発症するため、夏の終わり頃から鼻水や目のかゆみが続く場合、ススキによる花粉症を疑うことができます。ススキの花粉は風に乗って遠くまで運ばれることが少なく、局所的な症状が多いのが特徴です。
カモガヤ
カモガヤはヨーロッパ原産の外来種で、日本では牧草として利用されることがあります。花粉が飛散する時期は5月から8月と長期間にわたりますが、本州では梅雨の時期と重なるため、飛散量は比較的少ないです。しかし、北海道のように梅雨がない地域ではカモガヤの花粉が大量に飛散し、夏風邪と間違われることもあります。日本においては、牧草地や河川敷でよく見られるため、これらの場所に頻繁に訪れる方は注意が必要です。
スズメノテッポウとオオスズメノテッポウ
これらは小型のイネ科植物で、その名前の由来は穂の形が鉄砲に似ていることからです。スズメノテッポウは全国で見られ、春から初夏にかけて花粉を飛散させます。特に河川敷や野原、放棄された農地などで多く見られるため、これらの場所に出入りする機会が多い場合、イネ科花粉症のリスクが高くなります。
ホソムギ
ホソムギはヨーロッパ原産の雑草で、日本では5月から7月にかけて花粉を飛ばします。白くふわふわした穂を持つため、他のイネ科植物と見分けがつきにくいことがあります。都市部の緑地や道路脇などでもよく見られるため、身近な環境に潜むイネ科花粉症の原因植物の一つです。
イネ科花粉症の対策
イネ科花粉症は、春の花粉症とは異なる対策が求められます。特に、室内でペット用の牧草が原因となる場合もあるため、室内環境にも注意が必要です。飛散範囲がスギやヒノキ花粉よりも狭いため、リスクは低いとされていますが、発症すると他のイネ科花粉にも反応しやすくなる可能性があります。
症状が続く場合は、アレルギー検査を受けて原因を特定し、適切な対策を講じることが重要です。市販薬や処方薬の利用も検討しましょう。
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